聖母幼稚園では、イタリアの医師マリア・モンテッソーリの生誕100年祭(1970年)をきっかけに、その教育法を取り入れていき、現在に至っています。
幼児期の子どもは、「自分一人で出来るようになりたい!」という強い願望を持っています。聖書のなかで最も大切な教えとして「人にしてもらいたいと思うことは何でも人にしなさい」(マタイ7章12 節)という言葉がありますが、カトリック幼稚園ではこの聖書の言葉を大切にして「私が一人でするのを手伝ってね」という子どもの願いに応えることをモットーとし、そのための有効な方法としてモンテッソーリ教育を取り入れています。
モンテッソーリ教育は、縦割りクラス編成です。異年齢クラスで日常を過ごす中で、年上は年下を思いやり、様々なやさしい関わりが見られます。年下は、年上に憧れ、彼らが進級した時には、自分がしてもらったように年下にやさしく接するという思いやりの行動が見られます。このような異年齢の密な関わりを通して、大切な幼児期に子どもたちが「愛されている=大切にされている」という体験を深めていきます。
また、人間の精神は肉体を通して発達するという理論から、登園直後、室内で手や指先での精微な活動をする準備として、朝の全身運動を重視しています。お部屋に入ってからは、指先や感覚を使う教材を整えており、子どもたちは、自由にそれらを自分で選び、集中して活動するようになります。
モンテッソーリ教育の基本理念は、一人一人に合った教育環境を準備し、成長の手助けをすることですから、教師は、毎年研修を重ね、その時代の子どもたちにふさわしい、より良い教育を目指しています。
子供たちの中には自らを成長させるプログラムと力が備わっています。
大人は、人間としての成育が完了している人間ですから、大人がすべきことは 子供の発達段階や興味に応じて環境を整えることです。
幼児期にどんな人や世界に出会い、どのように生きたかが人間の土台となります。
その、良き手助けとなるのが大人の努めと言えるでしょう。
子供たちが最初に興味を示す活動です。
朝起きて、夜寝るまでの様々の実生活に促した作業を正確に身につけることによって、身体全体の動きを調整すると共に、集中力、落ち着き、独立心、物事を組織化する能力を養います。
日常生活を練習する目的は、子どもの身体・精神・知性・社会性の成長や発達を引き出す事にあります。
感覚器官を通じて吸収した様々な体験を科学的に研究されたモンテッソーリ教具を通して統合分析し、知的秩序を成長させることで子どもたちを、より精神的・知的に成長させます。
(視覚や触覚、聴覚、臭覚、味覚といった五感を育てるもので教具自体の中に育つということが準備されている)
2才半~6才の子供たちは、言語に対し大変敏感な時期にいます。
外国で育てば、その国の言葉を難なくマスターできるのは、そのせいです。
よく考慮された環境があれば、遊びながら言語をマスターできます。
読み書きを正しく理解し、体験することにあります。
話し言葉や書き言葉・読むなどは、自分の意思を表現することの1つとすることが出来ると共に、他者の表現や意思も学ぶことになります。
感覚教具から体験して内面の秩序立てより、抽象的な領域へと導き、抽象能力を育てます。
量と数の対応の一致が大切にされます。(0~10までの数量と数字の把握や10進法を理解して行きます)
日常、感覚、数、言語の4領域の教具に十分に触れ、自分という小さな世界から、地球という大きな世界へ視野を広げ、地球は土と水で出来ていることを知り、その地球で生きている自分と他者または自然界のすべてのものに生があることを知ります。
土地と水や、大陸と海洋、日本、九州、沖縄地方、中国地方、近畿地方、関東地方、中部地方、東北地方、北海道地方。
週1回、本教育にもとづいて体操指導を行っています。
月2回外国人教師の指導により英語教育を取り入れています。